以下ネタバレ 主に突っ込み所

まずハウルの登場シーン。あまりのキザっぷりに笑ってしまった。ときめきもしたけどあまりの格好良さと声が木村拓哉というのが相まって妙な可笑しさが。「良い子だ」という台詞がまたあったけどお気に入りなのか。過去作品でも何回かあったが。ハウルがナルシストだとは思わなかったのでそこも笑った。

分かり辛いところも結構あった。あんまり説明無かったし。例えばハウルの弟子の素性とか(HPによると身寄りが無いらしいが)ソフィの家庭環境とか(奥様=母親がピンとこなかった)かかしのカブは何故呪いにかかったのか(何しでかしたんだ)そして誰にかけられたのか(荒れ地の魔女に?)しかものろいが解けたあと正体を明かすけど隣国の王子って……(ベタ過ぎ)そもそもハウルは何故戦っていたのか(戦争が嫌いだから?)敵ってのは師匠でいいのか(師匠の敵は誰なのさ)師匠に付いてる小姓がどいつもこいつもハウルそっくり(美少年好きかよ)しかも師匠最後あっさり引きすぎ(それならもっと早くに戦争止めてくれ)最後ソフィの呪いが解けたのが分かり辛い(せめて髪の色戻すとか)後半ソフィが若返ったり老いたりするのが気になった(呪いが解けたり解けなかったりってのは分かるんだけど……)

少々ベタでもソフィの呪いはハウルのキスで解いて欲しかった。そしたらラストもっと盛り上がった気がする。恋愛物にするならそのぐらいの王道さで良いと思うんだけど。そもそもソフィの呪いが何故解けたか思い出せない。ソフィがハウルの内面に惹かれるシーンが少ないのも気になった。あまりにも命懸けだったので「え そんなに好きなの」みたいな。ハウルもソフィに惹かれるシーンが足りない。

勧善懲悪はそんなに好きじゃないけどこうもハッキリした悪役がいないまま話を進められるのも微妙。話がぬるく感じる。敵役を女性にすると大概馴れ合いになるので大ボスは男にした方がいいんじゃなかろうか。あと7割方見た頃「これどうやってまとめる気だ」と思った。「キャシャーン」と「スチームボーイ」を観たときも思った。風呂敷広げ過ぎ。CGと手描きの部分が馴染まずに浮いて見えてた気がする。冒頭の羊が草原を歩くシーンとかちょっと不自然だった。


もう一回観たいと思うのに突っ込み所が多いという不思議な映画。ハウルの格好いい所と笑えるところが観たいだけなんだろうか。