ブエノスアイレス午前零時(11/30公演)

パンフレットを買うために並んでいたら離れたところにDVD発売チラシが置いてあって『ウソーやったーちょ詳しく…』と思ってたら会場先行販売の看板が立ててあって、迷わずパンフレットと共に購入しました(知ってから買うまでの時間の短さよ)いやあ買えて良かった。音沙汰が無かったのでもうほぼ諦めてたのでまさか出るとは思ってませんでした。
今回のパンフレットは写真多めでどれもカッコ良かったです。稽古場の写真は黒目が深くて一転してかわいらしい感じ。

そんな訳で公演が始まって3日目の回を見て来ました。新国立劇場は上品な会場で駅から直結だったので楽ちん。東京駅で中央線を探すのに若干手間取りましたが(新宿にあんまり縁がないもんで…多分京王新線も初めて)

以下内容に触れた感想です(ご注意を)


今回の舞台は『二役』『タンゴ』という情報のみで見ました。なのでなかなか踊らないタンゴにはちょっと焦らされつつ…二役に関しては演じ分けが凄かったです。あんまりきっちり演じ分けはしなくて良いのかもってパンフレットには書いてありましたが、最初の方は似てるけど違う人感がしっかりあって上手いな、て思いました(徐々に二人が重なって行く感じも)カザマのときの抑えた喋りが良くて、こういう声も出せるんだなーと感心したり。
まず話自体が面白かったのが良かった。この先どうなるんだろうって純粋にストーリーに集中出来る面白さ。森田さんの役の可哀想度合いが若干低めだったのが良かったのかも(あくまでも当社比)過去と現在の切り替わり方も良くて、舞台装置が凝ってました。奥行きを利用して前に出てくる、上から降りてくる、右サイドが回転するっていう素早さ(多分場面転換での暗転が無かった)転換の早さが話のテンポを狂わさず、畳み掛けるように話が進むので全く飽きる事が無かったです。
原田さん(マリア)の言ってる事が最初の内は全然分からなくて、ただの戯言にしか聞こえないんだけど、後半に進むに連れ言ってる事が段々分かってくるのが伏線みたいで、点と線が繋がる感じが面白かったです。
あと滝本美織ちゃんが凄かったです。歌上手い、踊り上手い、スタイル良い、声質良い。流石アイドルグループ出身はスキルが高い!ダンスの見せ方とか決め方とか心得てらっしゃる。タンゴのシーンが本当に美しかった。演技の方も後半に進むにつれ凄みが増していって、私一箇所泣いたシーンがあったんですがミツコ(美織ちゃん)の台詞で泣きました。
もう一つの見所、森田さんのタンゴは…正直猫背が気になりました。今回の役のせいなのか今までの役の蓄積なのか(特に金閣寺&鉈切り丸)話的にも立ち止まらず未来への希望を持ち始めた訳だから最後は背筋を伸ばして踊って欲しかったです(美織ちゃんとのバランスも悪いし…)そもそもタンゴ自体ピシっとしとかないと見栄えも悪い。腰が引けてるように見えるのでミツコとの距離も感じてしまうし。情と情の絡み合いは良かったんだけど実際の身体の絡みはやっぱ苦手っぽく見えますね。ここ是非とも改善して頂きたい。2週間後にもう一回見るので直ってるといいなぁ…