ヒメアノ〜ル(内容に触れた感想)

今月1日に観たんですが遠い昔の事のようです。そして2週間ぐらいは音楽を聴く気になれず移動の車中はずっと無音でした。Beautiful Worldが発売されてからはそればっかり聴いてましたが…(結構タイミングが良くて癒されてた)
とにかく引きずる映画でしたね。見終わったあと森田正一がどうやったら幸せになるのかずっと考えてたりして(不毛過ぎる…)見てる最中も森田正一目線というか寄り添う立場で見てて、警官にバレそうになったら『何とか逃げ切れ!』と応援したり(ファン故の弊害って感じですが)
でも彼を可哀想だとか同情する気には一切なりませんでした。これがやっぱり演出の妙というか監督の手腕&森田さんの演じ方が良かったからだろうなと思いました。ちょっとでも森田さんがかわいく見えたら吉田監督はNGにしてたらしいし。確かに舞台(生)とかだとどんなに酷い奴でも森田さんがやると愛嬌が見え隠れして憎めないんですよ。それを今回映像でゼロにしてきたのは凄い(それに応えた森田さんも凄い)全く同情する気にならなかった分、観客との距離はきっちり取れてたと思う。
とか言いつつ1箇所だけ森田正一がかわいく見えたシーンがあったんですがね。ユカちゃんの部屋に潜んでてひょっこり身体を出すところ。ひょこっていう動きがね(0.5秒ぐらい)でも直ぐに「いやこえぇわ!」って思いましたけど。
森田さんが無理なく高校生役(回想シーン)出来てるのも凄かったです。とても見事な少年の身体でした。あの細さは説得力ある。そしてあの変声期前のような声。ラストシーンの声の高さを決めて逆算して演技したって雑誌に書いてあって、凄いな計算通り!て感じでした。同じ台詞を2度言う訳ですが1度目と2度目の差が素晴らしかった。あんな強面なのに演技でピュア感出せるんだもんね…
ラストシーンは私も例にもれず泣きましたね。笑顔を見せた瞬間から反射的に涙が出て、回想シーン入って最後の台詞でもうこれはアカーンって感じで涙が止まらなくなりました。こんな哀しい話があるか、でも同情出来ん、でも幸せになって欲しかった、みたいな感じでぐるぐるぐるぐる…(ただただ哀しい)
森田さんがやる役は可哀想な子が多いけど今回ので新たに哀しい子っていうジャンルが追加されました。